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参政権は人権か?

人権の本質が個々人を守ることにあるとすれば、個人の好き勝手な行動が侵害されない(自由権)ことや個人が生きるに値する生活を送れること(社会権)は導かれるが、参政権は帰結しない。

ゆえに、人権の普遍性をもって外国人参政権を認めさせようとする論理はその根底から破綻する。

参政権というのは国の政体の決定システム(普通選挙による民主制)から要請されたものであって、人権概念とは異なっている。

立憲主義(=人権)を民主主義の暴走を抑制するものと解釈する(長谷部恭男など)ならば、参政権は立憲主義=人権からは導けないだろう。

もちろん逆に民主主義を人権の軸に据えてしまえば(松井茂記など)、参政権は人権に含まれるが、こうした人権概念は、国家に先行する人権というアイデアを否定し、国家にともなって人権を規定するので、普遍性から外国人参政権を導こうとするロジックはやはり失敗する。

一般の人権については、外国人であってもそれが侵されたならば裁判所に訴えることが認められているのだから、外国人の一般の人権については問題はない。

だから、人権から外国人参政権を導くのは無理がある。

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