草彅剛と番組・CM降板
今回の草彅剛の件について、池田信夫は
SMAPの草彅剛氏が逮捕され、テレビ局は彼を番組やCMから外すなどの対応に大わらわだ。しかし彼の容疑は、深夜の誰もいない公園で裸になったことだけ。もちろんほめられたことではないが、誰かに向かって公然わいせつ行為を行なったわけではない。おそらく書類送検がせいぜいだろう。一般人なら、ちょっとした笑い話にすぎない。(池田信夫blog「「自粛」という思考停止」)
と述べている。これに続けて、「番組の内容と無関係な事件で放送を「自粛」する習慣」に対する批判が述べられている。
昭和天皇の件については過剰かもしれないが、今回は、特にCMについては、いささか疑問に思う。
当然ながら、CMというのは各社が商品を売りたいから作っているものである。逆にいえば、もしあるCMが視聴者の購買意欲をそそることを望めないとすれば、企業としてはそのCMを取りやめて別のCMにすることは極めて自然だといえよう。むしろイメージダウンしたCMを、個人的縁か同情かは知らないがそのまま使い続けるのは、企業の利益を損ね、ひいては株主の利益をも損ねることになる。
番組もまた視聴者に見てもらえるようにしなければならないのだから、もし別の番組に差し替えた方がより視聴者を増やし、また満足度を上昇させれるならば、イメージダウンした番組を使い続ける義理はない。
今回の一件で視聴者に対する草彅のイメージはよろしくないものになったのは間違いないだろう。酔って全裸で行動するというのは、ファンに「~という犯罪は犯したかもしれないけど、しかしこれと歌や演技とは別でしょ。だからコンサートには来てほしい」という心理ではなく「そんなことするなんて!もうファンをやめようかしら」という心理をより起こしやすいと思われる(少なくとも私はそう感じる)。
とすれば、そうしたイメージダウンした人間を、ほとぼりがさめるまで番組やCMから外すのは半ば仕方がないといえよう。
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コメント
θさん
やっと来れました

草なぎくんの事は私も最初に聞いた時はビックリしました(゜゜)


もう復活してもいいよ~って時期になったらまた頑張って欲しいですよね
投稿: あんじぇ | 2009年4月30日 (木) 06時02分