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森田健作知事の「無所属」は公職選挙法違反か!?

毎日新聞より

千葉県知事選で「完全無所属」を名乗りながら自民党支部代表を務めていたとして、県内の市民グループが15日、森田健作知事(59)を公職選挙法(虚偽事項の公表)違反などの容疑で千葉地検に告発状を提出した。地検は受理したかどうか明らかにしていない。

 告発したのは「森田健作氏を告発する会」(井村弘子代表)メンバーら854人。告発状によると、森田知事は東京都の自民党支部の代表者でありながら、知事選中に配った法定ビラで「政党より県民第一」などと記載し、身分について虚偽の事項を公にしたとしている。また、知事が代表を務める同党支部が05~06年、外国人などの持ち株が比率50%超の企業から980万円を受け取った政治資金規正法違反容疑も指摘しているという。

 森田知事側は「明日(16日)の会見でコメントする」としている。

何だよ「森田健作氏を告発する会」って、っていうツッコミはおいておくが、この告発はどうも変だと思う。

とりあえず公職選挙法違反かっていう問題なんだろうけど、これは

第235条 当選を得又は得させる目的をもつて公職の候補者若しくは公職の候補者となろうとする者の身分、職業若しくは経歴、その者の政党その他の団体への所属、その者に係る候補者届出政党の候補者の届出、その者に係る参議院名簿届出政党等の届出又はその者に対する人若しくは政党その他の団体の推薦若しくは支持に関し虚偽の事項を公にした者は、2年以下の禁錮又は30万円以下の罰金に処する。

の問題だろう。マニフェストは見たけど無所属の話題はなかったし、「政党より県民第一」は所属の有無とは無関係に実行可能な公約だから、論点は立候補届出の公的書類の登録の問題に絞られる。
だけど立候補届出のシステム所属党派証明書というものをわざわざ持っていって初めて所属が認められるシステムで、それをしなければおそらく全員無所属扱いされるだろう。

そもそもなんでこんな記載制度があるかっていうと

第201条の9 政党その他の政治活動を行う団体は、その政治活動のうち、政談演説会及び街頭政談演説の開催、ポスターの掲示、立札及び看板の類の掲示並びにビラの頒布並びに宣伝告知のための自動車及び拡声機の使用については、都道府県知事又は市長の選挙の行われる区域においてその選挙の期日の告示の日から選挙の当日までの間に限り、これをすることができない。ただし、政党その他の政治団体で所属候補者又は支援候補者(第86条の4第3項の規定により政党その他の政治団体に所属する者として記載されなかつた公職の候補者で、当該政党その他の政治団体が推薦し、又は支持するものをいう。以下この条及び第201条の11において同じ。)を有するものが、次の各号に掲げる政治活動につき、その選挙の期日の告示の日から選挙の期日の前日までの間、当該各号の規定によりする場合は、この限りでない

ってわけで、要するに「普通なら政党は政治活動できないけど、所属政党ならその制限がなくなる」ってわけで、これは所属政党の政治活動を認めるための制度だといえる。だから、「無所属と虚偽の報告をして・・・」ってのはそもそもこの規定の趣旨からずれてるし、法は立候補者を有利にするために政党記載をさせているんだから、所属政党があるのにあえて書かないのは235条の「当選を得又は得させる目的をもつて」ってのに当たらない。

そもそも政党の公認を受けなきゃ所属政党って言えないわけで。そういう例だったら例えば郵政民営化に反対票を投じた当時自民党の平沼赳夫は、そのために自民党の公認を得られず無所属で立候補して当選したが、これをもって彼を「公職選挙法違反」と叫ぶ人間が誰もいないことからわかると思うのだが。

というか、これが違反だったら選挙管理委員会がとっくに気づいてるから。

あと、(具体政策レベルでの)公約が自民党の主張と合致してるなら、県民は自民党的方向の政策を支持してるんだから森田知事がそれを行っても問題ないし、公約が自民党の主張と合致しないなら、森田知事が公約を守るか見守るので問題ない。公約守らなかったら次の選挙で落とせばいいんだし。

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