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非核三原則は言われているより限定的内容しか持たない

もともと佐藤栄作が言ったもので、「作らず、持たず、持ち込ませず」だが、その意味は、少なくとも佐藤自身の意図としては、かなり限定的なものであったように思う。なぜなら、彼は非核三原則を初めて言った1967年12月11日予算委員会

○佐藤内閣総理大臣 私は、先ほどの持たない、製造しない、持ち込みもしない、この三原則を忠実に守るということでございます。これはもうすでに核の平和利用についての法律が、そういう意味のことをはっきりしておるように私は解釈しておりますが、憲法自身に、核兵器について云々は、これは攻撃用の兵器は持たないということだと思いますね。しかし、憲法自身の問題じゃなくて、核の平和利用というこのほうの法律で、その趣旨が明確になっている、かように御了承いただきます。

と発言しているからである。

要するに、非核三原則は「これはもうすでに核の平和利用についての法律が、そういう意味のことをはっきりしておる」、というわけで、非核三原則というのは現行法の内容を確認したにすぎないというわけだ。

ということは、この時点で存在しないレベルの核に関する制約を、非核三原則はかけるつもりはないと考えていい。
だから、「政府の~のような行動は、非核三原則に反している」と主張したいひとは、非核三原則ではなく他の非核三原則のもととなった法律を引っ張ってくるべきだし、それが存在しないなら彼らの主張する「非核三原則」の内容は本来の「非核三原則」には含まれていないということになろう。

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