政治

ネット選挙解禁の可能性~90年代選挙制度改革の歴史との比較

最近、ネット選挙解禁に向けた運動が盛んである。ONE VOICE CAMPAIGNという運動が盛んであり、集会はニュースでも取り上げられている(「ネット選挙運動解禁への課題は“国民の無関心”?――与野党議員と津田大介さんら議論」)。
もちろんネット選挙に対しては、その効果は思ったよりも大きくないという指摘も存在する(「インターネットが政治的関心を高めない理由」)。しかし、ここではネット選挙の賛否は一旦脇に置いて、ネット選挙が実際の政治において、実現しうるか、あるいは実現するとしたらどういう状況で実現するか、ということを考察したい。この考察はかなりドライなものではあるが、しかし実際にネット選挙を解禁させようとする運動が、その戦略を考える上で意味のあるものでもあるだろう。

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核密約と原爆被害

核密約があったということでいろいろとニュースになっている。その中で広島・長崎の被爆者団体が強く抗議しているというニュース(時事ドットコム)があるのだが、なんか少しずつずれているように感じられる。

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「離党」の意味

政治資金規正法違反で起訴されていた石川議員が民主党を離党したらしい。(asahi.com
この件にはあまり関心がないのだが、一つ気になったのが「離党」という行為が責任の一つのとり方として認識されているという事実である。擁護する側はもちろんだし、批判する側も「それでは責任の取り方として不十分」という感じの物言いである(自民党大島幹事長の「離党で済む話ではない」という言い方は「離党で済む話もある」ということだろう。時事ドットコム)。
だが個人的にはこの認識にものすごく違和感を覚える。

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公的意思決定の問題と小さな政府

池田信夫blog「政治の最小化」という記事に、以下のような記述がある。

公的意思決定は経済学でも厄介な問題で、センは半世紀にわたる研究の結果、一義的な社会的意思決定を放棄し、多様な基準の中で相対的にましな状態を試行錯誤で選ぶしかないと結論している。個人の意思を投票で集計する民主主義には本質的な欠陥があるので、必要なのは公的意思決定をなるべく政治にゆだねない制度設計である。

最近、「ネットで直接民主主義を実現する」とかいうくだらない議論があるが、重要なのは政治に参加することではなく、政治が個人の生活に干渉する領域を最小化することだ。ポズナーも指摘するように、人生には政治より大事なことがたくさんあるのだから。
(強調ママ)

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続:天皇会見1か月前ルールと「法」の崩壊

小沢幹事長がこの件について記者会見した。(読売新聞


民主党の小沢幹事長が14日夕の定例記者会見で、天皇陛下と中国の習近平国家副主席との会見に関して述べた内容は以下の通り。

 ――皇室外交について、どのような考えを持っているか。

 【小沢氏】どういう意味?

 ――習副主席が来日したが、天皇陛下との会見が30日(1か月)ルールにのっとらない形で行われることになった。

 【小沢氏】30日ルールって誰が作ったの。知らないんだろ、君は。

 ――2005年に。

 【小沢氏】法律で決まっているわけでもなんでもないでしょ、そんなもの。それはそれとして、君は日本国憲法を読んでいるか。天皇の行為は何て書いてある。それはどういう風に書いてある、憲法に。国事行為は、内閣の助言と承認で行われるんだよ。天皇陛下の行為は、国民が選んだ内閣の助言と承認で行われるんだよ、すべて。それが日本国憲法の理念であり、本旨なんだ。だから、何とかという宮内庁の役人がどうだこうだ言ったそうだけれども、全く日本国憲法、民主主義というものを理解していない人間の発言としか思えない。ちょっと私には信じられない。しかも内閣の一部局じゃないですか、政府の。一部局の一役人が内閣の方針、内閣の決定したことについて会見して、方針をどうだこうだと言うのは、日本国憲法の精神、理念を理解していない。民主主義を理解していないと同時に、もしどうしても反対なら、辞表を提出した後に言うべきだ。当たり前でしょう。役人だもん。そうでしょう。だからマスコミがそういうところを 全然理解せずに、役人の言う通りの発言を報道ばっかりしていてはいけません。ちゃんとよく憲法を読んで。そして、天皇陛下のお体がすぐれないと、体調がすぐれないというのならば、それよりも優位性の低い行事を、お休みになればいいことじゃないですか。そうでしょ、わかった?

 ――天皇陛下の健康上の問題にかかわらなければ、1か月ルールはよろしいとの認識か。

 【小沢氏】1か月ルールというのは、誰が作ったんですか、というんですよ。

 ――なくてもいいものだと。

 【小沢氏】なくてもいいものじゃない。それ、誰が作ったか調べてからもう一度質問しなさい。私は、何でもかんでもいいと言っているんじゃないんだよ。ルールを無視していいと言っているんじゃないよ。宮内庁の役人が作ったから、金科玉条で絶対だなんて、そんなばかな話あるかっていうことなんですよ。 天皇陛下ご自身に聞いてみたら、手違いで遅れたかもしれないけれども、会いましょうと、必ずそうおっしゃると思うよ。わかった?

 ――小沢幹事長が平野官房長官に、習副主席と天皇陛下の会見を要請したと報道されている。事実関係はどうか。また、天皇陛下の政治利用だという議論が起こっているが、どう考えるか。

 【小沢氏】君も少し、憲法をもう一度読み直しなさい。今、説明したじゃないですか。天皇陛下の国事行為、行動は、国民の代表である内閣、政府の助言と承認で行うことなんですよ。それじゃ、国事行為は全部、政治利用になっちゃうじゃない。諸君の理解がまったくおかしいんだよ、マスコミの。そうでしょ。何をするにしたって、天皇陛下は内閣の助言と承認でと、それは憲法にちゃんと書いてあるでしょうが。それを政治利用だといわれたら、天皇陛下は何も できないじゃない。じゃあ、内閣に何も助言も承認も求めないで、天皇陛下個人で行うの? そうじゃないでしょう。

 ――平野官房長官に要請したかどうかの事実関係だけ教えてほしい。

 【小沢氏】事実関係だけというなら、先の質問は勉強してから聞きなさい、もう少し。さっきも言ったけど、政府の決めることですから、私が、習副主席と天皇陛下を会見させるべきだとか、させるべきでないとかというようなことを言った事実はありません。

 ――明日予定されていた幹事長と習副主席の会談が中止になったそうだが、この経緯は。

 【小沢氏】予定していたわけではございません。ただ、会いたいという連絡は、あったそうですけれども。非常にお忙しい日程で、3日間で、いろんな方とお会いするでしょう。私は中国に行ってきたばかりですし、お忙しいだろうと思って、ご無理なさらんでもよろしいと。

(2009年12月14日21時26分  読売新聞)



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天皇会見1か月前ルールと「法」の崩壊

時事通信より


「二度とあってほしくない」=陛下と中国副主席の会見設定で宮内庁長官

 天皇陛下と中国の習近平国家副主席との会見が通常の手続きを踏まずに決まったことについて、宮内庁の羽毛田信吾長官は11日、記者団に急きょ経緯を説明 し「誠に心苦しい思いで陛下に(会見を)お願いした。こういったことは二度とあってほしくないというのが、私の切なる願いだった」と述べ、強い不快感を示 した。
 羽毛田長官は「陛下の政治的利用につながるのではないかという懸念を持っているか」との質問に「大きく言えばそういうこと」と述べた。
 同長官によると、会見要請の打診が宮内庁にあったのは先月26日。陛下と外国要人との会見は1カ月前までに申請する慣行に反していたため、同庁は翌日、外務省に断る意向を伝えた。
 しかし、平野博文官房長官から今月7日、羽毛田長官に「ルールは理解するが、日中関係の重要性にかんがみてぜひお願いする」と電話があった。
 羽毛田長官は「陛下をお守りするためにつくられ、政府内で順守されてきたルール。国の大小とか政治的に重要な国かといったことにかかわらず、尊重して やってきた」と慣行を守るよう求めたが、10日夕にも「総理の指示を受けての要請」と電話があり、了承したという。(2009/12/12-01:06)


天皇の政治利用はもちろん大問題なんだけど、それ以外に、今の内閣は法治国家であるにもかかわらず「法=規則を守るという考えが希薄」という大問題があると思う。

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政治において国民に求められる判断とはなにか

政治において求められる判断というのは、国益や人権の理念等の判断材料をもとにして、有限の資源をどのように配分するか、そしてどういう政策を実行するか、を合理的に考えるものである。

ここにおいて主体として立てられているのは一個人ではなく、あくまでも集団全体である。我々の判断も、自分自身の視野ではなく、「集団全体のことを考えるとどうなるか」という基準で判断されねばならない。

そして、自分自身の感情と、集団全体の合理性とはしばしば衝突する。たとえば、自分自身は税金を払うのは嫌だが、集団全体で見たら税金は明らかに必要である、などというのがそれである。このような場合には、我々は自分自身の感情に基づくのではなく、集団全体の利益を合理的に考えて決断を下さねばならない。この程度のことは分かっているという人は多いだろうが、この感情の問題は実はもっと根深い。

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世論調査と支持率のずさんさ

「「政権交代」波にのまれ 自民の支持率低迷 首相に挽回秘策は」(産経新聞) によると

衆院の任期満了が3カ月後に迫る中、フジテレビの「新報道2001」が毎週実施する首都圏世論調査(500人対象)で、民主党支持率が過去5年間で最高値を記録する一方、自民党支持率は長期低迷傾向に歯止めがかからない実態が浮き彫りになった。

とりあえず、世論調査毎週やって何の意味があるんだよ。最近はどこの社もそうだけど、世論調査しすぎ。遊んでるんじゃないのか、っていうぐらい。まさに「ゲーム感覚」

そしてどうせ3%上がった下がったとかそのぐらいで騒いでいるんだろうけど、回答500人、得られた支持率を30%として、信頼水準99%の信頼区間(誤差)は±5%もあるんだから、いったい何を騒いでいるんだかって話。(計算は一番下)

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世界とはメディアなのか~再び中川大臣の記者会見について

政治家の職務とは字義どおり政治活動及び交渉の遂行であり、政治家にとっての「世界」とはすなわち第一に「他国の政治家や官僚」を指すのは自明である。

だから、政治家の失敗というのは、他国政治家との政治交渉で失敗したような事態を指す。たとえば、自国に不利な条約を結んでしまったとか、そういうことをいう。世界に対する侮辱的行為というのも、たとえば他国の政治家を軽んじて扱うとか、そういうことを指す。

メディアサービスというのはそうしたことを押さえた上でなお余裕があるのならば行うべきことであり、政治家の評価基準は第一に政治活動の成果にかかるのは言うまでもない。


その観点から言って、中川に何か問題はあったのだろうか。

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子供の被害を楯に取る欺瞞(フィリピン人親子の強制退去について)

「強制退去のフィリピン人親子 入管、滞在期限を延長」

強制退去処分を受けた日本生まれのフィリピン人、カルデロン・のり子さん(13)=埼玉県蕨市立第一中学校1年=の家族が在留特別許可を求めている問題で、3人の滞在を一時的に認めた仮放免期限の14日、父アランさん(36)と母サラさん(38)が東京入国管理局に出頭した。東京入管は3人の滞在期限を2月13日まで延長することを伝えた。NIKKEI NET

子供がかわいそうであるというのが弁護する側の論拠らしいが、子供がかわいそうであるというのが事実であるとしても、その原因を作ったのは不法入国した両親であるのは明らかであろう。

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