宗教

差別論の構造~人工知能学会誌の表紙問題

 人工知能学会誌の表紙が女性差別だとして批判を浴び、一方でそのような批判は過剰反応だという再批判も起きている。

 人工知能学会の表紙は女性蔑視?

 コメント欄やその後のtwitter等での展開を見ても、ともに感情的に相手を罵るだけの発現が多く、あまり建設的とはいえない状況であった。しかし、ついにやっと堅実な形での表紙への批判記事が現れた。

 人工知能学会関係者の皆様へ 

 これはきちんと議論するに値する問題提起だと思われるので、これに対して若干のコメントをしておこう。

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靖国合祀の話と人権の話

「靖国合祀イヤです訴訟」と呼ばれるものがあるのだが、そこでは靖国に合祀された人の遺族が合祀を取りやめるように靖国を訴えているらしい。
この問題のポイントは、靖国はただ手続的に合祀を行っているだけで、物理的には(例えば遺骨を返さないとか)何も被害を与えていないという点であろう。なので、遺族は遺族なりに祈ることは現状でももちろん認められており、「各自がバラバラに死者の意味付けを行い、それに基いて祈る」ということは可能な状況にある。それを踏み越えて「遺族のみが死者の意味付けの解釈独占権を有し、他者の祈りについてはそのやり方を強制することが出来るか」というのがこの問題の核心になる。(訴状も法律論としてはそういう骨格になっている)

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